グリエルのアジア人差別ジェスチャーで海外の反応にみる差別の現状
アメリカ大リーグのワールドシリーズで盛り上がっているアメリカ!
そんな中、「アストロズ(ヒューストン)の内野手プレーヤーグリエルが、ダルビッシュに対してアジア人を軽蔑するジェスチャーをした。」として話題になっています。
大騒ぎしている周りと違って、ダルビッシュはとても大人で「あまり気にしていない。」とあっぱれな反応をしていますが、このような出来事から色々なアメリカの顔が見えてきます。
ダルビッシュにグリエルがした行為とは?アストロズの反応は?
アストロズはニュース会見で、
「グリエルがしたジェスチャーは、絶対にやってはならない事。認められない行為だが、今は大事なワールドシリーズ中だから、野球に集中する。」
として、グリエルへの罰則としては、来シーズンに5試合の出場を禁止しただけです。
つまりは、
たったあれくらいの事で、どうして騒いでいるんだ?しばらくしたらすぐ忘れられるさ。
という考えで、全く気にしていないという事。
周りのみんなが、「え〜?あれって人種差別だ!ひどい!」と言っている中、ダルビッシュは、「色々な人種の人に、区別行為をする事は良くない。」と落ち着いた言葉で淡々と話し、人間が出来ているとしか言いようがなく、すごく彼の事を誇りに思いました。
この行動での海外の反応
このグリエルの差別行為を、アメリカ人は全く会話にも出さないくらい、気にしていないと言って良いでしょう。
「何であんな事くらいでグタグタ言ってるんだ?」と言った感じです。
実際に私も、アメリカ人の白人である夫から、グリエルがした目を細くするジェスチャーを何度もされています。
そして、この騒ぎをキッカケに私の夫が聞いてきました。
夫「僕がこのジェスチャーした時、どう思ったの?」
私「はっきり言って、傷ついたよ。でも何も言わなかったの。」
夫「え〜?まさか傷つけているなんて思わなかったよ。それは悪かった。謝るよ。でも僕はアジア人の目は切れ長で、とても魅力的だからそうやってふざけただけなんだ。悪気はないんだよ。」
と言っていました。
ここでわかるのが、グリエルも言っているように「悪気はなかった。」という事。
たくさんの人種差別やいじめ行為は、自分は悪気がなくても相手を知らずに傷つけている、という事が多いのです。
なので私自身も含め、もし誰かがあなたの気持ちを傷つけたのであれば、その時に遠慮せず伝えることが大事なのですね。
私が夫から、そのジェスチャーを受けた頃はまだ新婚だったので、私も大人しかったのですね(笑)
アメリカの人種差別問題の現状
アメリカでの人種差別は、大昔から問題になっていますが、最近はちょっと間違った言葉を使うと「人種差別だ」と攻撃されるので、ピリピリして神経質になっているのは事実です。
良く聞かれるのは、昔の野球界で見られた短い髪型でヒゲをはやした選手は1人もいない、あの清潔感はどこに行ったのか?という事。
そういえば最近の野球選手は、髪も長くヒゲもボーボーという人が多いですね。
もしこれを注意すると、「人種差別だ」とか「人権無視だ」などとすぐTweetされたりして、メディアが取り上げ大騒ぎになるから、みんな見て見ぬ振りをしているという事でしょう。
オバマ大統領時代にやっとアメリカも、白人以外の人種が大統領になれたという事から、アメリカも人種差別に一つの区切りをつけたかのように思えましたが、新しい大統領の立て続けの人種差別の言葉、
例えば「メキシコ人はアメリカに不法に潜り込んで来るけど、ちょっとは普通の人がいる他は、ほとんどは犯罪犯だ。」とか、
「メキシコ人両親が不法でアメリカに来て産んだ子供は、メキシコに全て追い返す。」
などの攻撃のせいで、今まで潜んでいたヒットラー支持者やWhite Supremacy (白人のみを支持する人)が、だんだんとまた姿を現し、色々なところで活動をしだし、他の人種を攻撃しています。
このような状況をみていると、今まで「私は人種差別はしない」と言っていた人も、実は人種差別をしない振りをしていただけで、アメリカの奥底にはまだまだ人種差別が、はびこっていると言えます。
まとめ
この今のアメリカ大統領の存在で、せっかく一歩人種差別の枠を出たアメリカが、また3歩も4歩も後ずさりしてしまった様に思います。
今後、人種差別に対しても意識改革の出来る施策を出し、実行していって欲しいものです。