シニア起業経験者の思い出から上手くやるポイントが見えてくる!?
私たちシニア再婚をしたカップルは、悠々自適な生活には程遠く、これからの第二の人生、何か仕事をしながら細々と生きていかないといけません。
ですが、60を過ぎた男性への求人はほとんどなく、再就職はとても難しいのが現実。
そこで、夫が持っていた大きめのファミリー用の家を売って、私たち夫婦だけのための小さな家を建てた後で残った少しの資金を元に、ビジネスを始める事に決めました。
ビジネスを始めたきっかけ
夫は長年不動産関係の仕事をしていましたが、その前の若い頃はレストランやバーを経営していました。
なので、他人を雇うということの難しさを経験してきているので、誰も雇わずに私も手伝えるビジネスが良いと考えました。
そんな中、新しく建てた小さな家に置くための、コーヒーテーブルを探していたのですが、何軒お店を回っても気に入ったテーブルが見つけられませんでした。
もし見つけたにしても、目が飛び出るほど高い!
気に入ったコーヒーテーブルを見つけるのに何ヶ月もかかり、ご近所の方やお友達に「おしゃれでリーズナブルな良い家具屋さんが、近くにない?」と聞いてまわりました。
でもかえってくるのは、「私たちも見つけられなくて困ってるの!」といった返事でした。
そこで私たちクレイジーな夫婦が考えたのが、そんなに地元の人が困っていて、近くに家具屋がないのなら、それだけニーズがあるはずだから、自分たちで家具屋さんを開いたら良いかも!というひらめき。
私はもちろん、レストランで食べ物を売ったり、不動産として家を売ったりはしてきた夫でも、家具を売るようなお店をオープンした経験が全くない2人。
無謀だったと思います。
ロケーション選び
お店をオープンすると決めてからは、ロケーション選びです。
不動産さんをやっていた夫がいつも言っていたのは、
「ロケーション!ロケーション!ロケーション!」
どんなに良いビジネスでも間違ったロケーションだと、成功しないという教えです。
地元のお店のオーナーに次々に逢いに行って、色々話しを聞いてアドバイスを受けました。
そして決めたロケーション。
小さなお店が密集する一番レント料金が高い場所より、ちょっと離れた場所で安めのレント料金、家具を揃えるにも充分な広さで、駐車場もお店についてくる、
みんながいくお店が集まる場所からも、1分も歩けばすぐ着くので、悪くないロケーションと、全ての条件が合ったロケーション。
その場所で、以前閉店したままになっていたお店の地主と契約し、ロケーションが決まりました。
起業したその後
買い付け
お店をオープンする前に、お店に置くための家具やインテリア製品、ちょっとした小物などを買い付けできるショーに行って、初めて買い付けしてきました。
その後、商品がお店に着いて、綺麗に配置したらいよいよオープン。
多分、他のお店のオーナーたちは、どうせ失敗してすぐ閉店するだろうと思っていたでしょう。
地元に密着したビジネス
私たちが住む田舎町は、老後に住む天国のような町として知られる小さな観光地。
色々な場所から観光の目的でお客様が来ます。
そのような人たちは生活に余裕がある人が多いので、お店のほとんどがものすごく高価に商品を設定しています。
なのでほとんどのオーナーが大きな利益を得られることから、オーナー自体は働かず、パートタイマーの人たちを雇っているケースが多いのです。
そんな中、私たちのお店では、私たち2人で働いたので、人件費削減ができたため、商品の単価を他の店より3分の1くらいまで落とす事ができ、上質な家具を仕入れる事も出来ました。
私たちの家具屋が、上質な品揃えでリーズナブルだという口コミが広がるのに、丸1年かかったでしょうか。
観光客のみなさんも、もちろん大事ですが、自分が住むその地域の人たちに愛される事がもっと大切です。
2年後くらいから、地元の人たちがどんどんお客様として来てくれる家具屋さんに育ちました。
まとめ
私たちは地域のみなさんに喜んでいただくために、家具屋をオープンしたので、質の高い商品をリーズナブルな値段で売っています。
そのため他のお店のオーナーのように、リッチにはなれません。
夫婦2人が食べていくだけで、贅沢したり旅行に行ったりは出来ませんが、何の経験もなく、若くもないのに、思いつきでスタートしたビジネスとしては、大成功だと誇りに思います。
あなたの周りにもたくさんのチャンスが行き交っています。
シニアであっても、ちょっとの冒険心をもつ事と、オープンマインドでいる事が、起業を成功させるキーになるのかもしれません。