ほとんど普通の風邪の症状だった!?RSウイルスの危険性について
だんだん冬が迫ってきて、寒さが一段と厳しくなっている今日この頃ですが、秋から冬にかけてはRSウイルスが流行しやすいです。
RSウイルスのRSとは「respiratory syncytial」の略で、呼吸器の合胞体という意味です。
このウイルスに感染すると、呼吸器の細胞が、合わさって一つになるそうです。
感染経路は、回りの人が咳などをして撒き散らす飛沫感染や、手を経由した接触感染であることが多いそうです。
RSウイルスの症状について
もし、この季節に咳や熱にかかったとしたら、中には仕事が忙しくて病院に行く時間が無いからといって、市販の風邪薬で済ませてしまう人もいるかもしれません。
しかし、これから挙げる症状に当てはまる人は、RSウイルスに感染していている疑いがあり、適切な対応をとる必要があります。
また、感染者の年齢によっては、その症状の出方や対処のしかたも変わってきます。
大人がRSウイルスに感染した場合の症状
まず、RSウイルスの症状は軽いものから、ひどい時には入院しなくていけないものまであります。
軽い場合は、38度くらいの熱が出たり、鼻水が出たり、喉が痛くなるような咳が出ます。
ずいぶん、ただの風邪とにていますね?
実際に、7割くらいの人は軽い症状で治まってしまい、特に大人の場合は、ほとんど軽症ですんでしまうそうです。
ただ、これはもともと健康な人の場合であって、高齢者や持病を持っていて免疫力が下がっている人の場合はこうもいきません。
中には生死に関わる場合もあるのです。
実際に、高齢者のRSウイルスによる死亡率は乳幼児の場合の死亡率の、なんと5倍もあるそうです。
この理由は、高齢者に呼吸器機能が低下している人が多いことにあります。
RSウイルスは気管支炎に炎症を起こすことが多いのです。
そうなると、もともとの呼吸器機能が低下し炎症が生じたことにより、呼吸困難に陥ることがあります。
同様に、長年喫煙していた人には、肺に腫瘍ができている人がいます。
そういった人も、呼吸困難に陥る可能性があるので、RSウイルスによる症状が改善されるまでは、入院して人工呼吸器を取り付けることになると思います。
子供(特に乳幼児)がRSウイルスに感染した場合の症状
このRSウイルスについては乳幼児のお子さんをお持ちのかたは十分注意しなければなりません。
なぜなら、乳幼児は授乳によって体の中に抗体を作っていきますが、このRSウイルスに対する抗体はなかなか生まれないそうです。
実際に、ほとんどの人が2歳までにこのウイルスに感染しているそうです。
私自身もたぶん感染したことがあります。
抗体のない乳幼児は重症化するリスクが大変高いです。
重症化すると、呼吸する度に雑音が出たり肋骨の下がへこんだり、肺炎や気管支炎や中耳炎といった症状が見られます。
また、この合併症として、脳内に炎症を起こしたり、尿に異常をきたしたり、意識障害や痙攣が起きます。
まとめ
これからの時期に、気を付けなければならないRSウイルスついて分かっていただけましたか?
RSウイルスに限らず、病気にはかかりたくないですよね?
特に、RSウイルスはまだ完全な抗生物質ができておらず、抗ウイルス単クローン体という、症状が重症化しないよう抑えるものしかできていません。
発症を予防するには、非常にに基本的なことですが、やはり手洗いうがいです。
特に、人の出入りが激しいところや保育所のように乳幼児がたくさんいるところにいったあとは気を付けなければなりません。
そして、発症した人との接触をなるべく避けることです。
特に、乳幼児は先ほど申したように、免疫力がとても弱いです。
それでも発症した場合は、安易に市販の薬を使わず、近くのクリニックで診てもらって薬を処方してもらうのがいちばんですね。